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2020年05月31日

A型を作るのって結構たいへん。

就労継続支援A型は雇用契約を結ぶ『雇用型』です。
そのため週20時間以上働く方には雇用保険、30時間を超えると健保・厚生年金の支払いが義務になります。
また企業に支払われる訓練給付はあくまでも運営費限定で、利用者さんが関わった営業利益の中から工賃を出しなさいという縛りがあります。

そのため事業所としては安定して稼ぐ仕組みが必要であり、利用者さん側としては企業の一員であるという自覚を持つ必要もあります。
この二つが、結構たいへんなのですicon10
A型を作るのって結構たいへん。

運営が大変なことを裏付ける資料として、H30年度の厚労省調査では77%のA型が事業収益<工賃という赤字企業だそうですface08
行政指導が強くなり、内地で連鎖的に倒産するA型の企業が出現、数百人の解雇があり大問題になりました。
(複数事業所の乱立経営と億単位での倒産ということで、最初から運営できる見込みなど無い計画倒産なんでしょうが)
奄美市で倒産したA型も、B型より軽い業務しか無く収益はほとんど上げていませんでした。
”悪しきA型”という言葉まで定着するほど、きちんと稼げている事業所とそうでない事業所との落差は激しくなっています。

奄美大島ではここ3~4年でA型ができてきています。
A型は島にとっては新たなサービスなため、”A型はB型や就労移行、生活訓練とどう違うのか?”について知らない人が多いです(利用者さんはもちろん、支援者(運営者すら)も)。

私がB型に併設してA型を作ることに躊躇していた理由のひとつが、島の各サービスの未分化に危険を感じていたからでした。
まだ生活訓練やB型が妥当な方が、給料がいいという理由だけでA型に入職することが実際に起こる。
そのような状況で、最低賃金を稼ぐだけの生産性を持たないA型になってしまうリスクを解決する手段が思い浮かばなかったのです。
これでは、内地で起こった”悪しきA型”になりかねません。
悪しきA型に所属した利用者さんには、『来るだけで稼げる』『B型や一般就労で必死に働くなんてばかばかしい』という、自身の労働対価についての誤学習をさせてしまいます。
このように、内地で起こったことが遅れて島で起こることは、どんな分野でも良くあることですよね。

これは他人ごとではなく、あまみんもA型とB型の区別をつけることができるようになるには時間が必要かもしれません。
利用者さんの能力をうまく引き出せるよう工夫し、継続して就労しやすい環境づくりをすることで、A型としての収益性を上げていきたいと思います(ってまだ申請もしてませんが 笑)。



Posted by リーフエッヂ at 09:56│Comments(0)
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